幻(?)の垂れ幕

 進路指導部では平成19年3月卒業生の大躍進に調子に乗って、入学式に間に合わせるべく「真 進学校宣言」の垂れ幕を作成した。4月6日、野球部の生徒達に土をいっぱいにつめたかなりの量の袋を屋上と生徒玄関上テラスに運んでもらい、10人余りの教員で設置開始。約1時間ほど鼻水を垂らしながら慣れない作業に悪戦苦闘した結果、無事垂れ幕は校舎前面に燦然と輝いた。効果は抜群である。前の通りを行き交う人も車も皆注目している。生徒も保護者も同窓生も皆喜んでくれるに違いない。4月いっぱいこのまま飾っておこうと悦にいっていたが、それはとんでもなく甘い考えだった−。

 無事入学式を終えた4月9日午後、一人の教員が垂れ幕に亀裂が生じているのを発見。慌てて点検のために回収してみると、至る所に細い傷が入っていて唖然とした。この時期の釧路は非常に風が強い。大自然の力の前には所詮人為など無力に等しい。終日風に煽られ、校舎の壁に叩きつけられ続けると、あれほど丈夫な生地で出来ていても、長くはもたないらしい。

 なんとも無念であったが、4月28日の「湖陵の日」にはなんとしてももう一度飾りたかったので、泣く泣く保管することに。ガムテープと透明テープで念入りに補修し、4月27日に再び設置した。しかし依然として春の嵐は容赦なく吹き荒れる−。このままいくと校舎を破壊する危険性があると感じたため、当日昼には早々と回収。

 結局校舎の前面を飾ったのはあわせて6日間だけという、なんとも悲惨な結果となった。悔しい(泣)。もっともっと沢山の同窓生諸氏に、元気な母校の姿を見ていただきたかった。このままではあきらめきれないので、今度は「湖陵祭」の時期に場所を変えて再々挑戦するつもりである。

 という訳で、現在のところは「幻」の垂れ幕であるが、風の弱まる間隙を縫ってなんとか撮影したので、是非画像をご覧いただきたい。

 

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